【S3 最終51位レート2183】セグドクガゲザン対面構築
はじめに
ちづると言います。今回はポケモンSVランクマッチS3で使用し、最終51位の結果を残した構築の記事となります。構築記事を書くのは初めてで色々と不慣れなところがありますが、多めに見ていただけると嬉しいです。
構築経緯
S1,S2では素早さ種族値100を超えるメジャーなポケモンはドラパルト、マスカーニャ、ガブリアスなどに限られていたわけだが、S3のパラドックス環境では、ハバタクカミ、テツノツツミ、トドロクツキ等、それらと肩を並べ、尚且つ火力もあるポケモンが大量に投入された。この環境では、より対面的に動けることが重要で、それに伴いやはり先制技、スカーフ、sの上がるブーストエナジー等で削れたそれらを縛ることが重要となってくると考えた。
それらを踏まえ、礫もあり、対面性能の高いセグレイブ。ブーストエナジーで削れたポケモンを上から殴りつつワンチャンCも上げられるエナジーS↑テツノドクガ。唯一無二の先制技の火力を持つくろいメガネドドゲザンの3体に目をつけ、軸とした。
技構成は環境に合わせて調整していったが、この3体の選出はどの対面構築にも負けないくらいのパワーを感じた。ちなみに環境で流行していたセグカミラッシャに対しては、軸の3体がそれぞれ3体全てに、対面五分から有利であったため、全体としては完全なる有利を取れていた。そのため最終日にセグカミラッシャの並びをあまり見かけなかったのは残念だった。(しかしこの3体は、単体でもどれも強く、また多くいたため、これらに有利を取れているのはこの軸の非常に良い点の一つであったと言える)
残りの3体は3タイプの一貫を切れ、無難に強い眼鏡ハバタクカミ、地面の一貫を切り、軸の3体では重いイルカマン、アーマーガア、ハッサムなどに強いHBオボン水ロトム、なんか使いたかったテツノカイナを入れ、構築を完成とした。
個体紹介
セグレイブ(毒)@襷
ねつこうかん
191(4)-197(252)-112-x-106-152(252↑)
つららばり きょけんとつげき
選出率8割。ほとんど初手に置き、仕事をしてくれた。剣舞採用により、キョジオーンやアーマーガアに対してもつっぱることもでき、より対面的に動ける。明確に不利なのは襷のテツノブジンとマスカーニャくらいである。一応、この2体はいずれも裏から出すエナジードクガで先制技で多少削られてしまうものの、ほのまいで起点にしながら処理可能である。
初めは剣舞の枠が地震であったが、サーフゴー、デカヌチャンなどが少なくなり、襷枠にテラスを切るつもりもなかったため不採用とした。(最初は地面テラスで使っていた)
テラスは一応かくとうとフェアリーが半減にできる毒としたが、襷枠にテラスを切りたくないのもあり、切った試合はほとんどない。
流石に最終日には、長らく環境の中心にいるポケモンであったこともあり、かなりメタられ、初手で適当に投げてアドを取ってくれるポケモンではないとも感じた。この型の強みの一つとして、チョッキの初手テラスと相手が誤認してくれるところにあったが、初手の襷セグレイブがあまりに流行り過ぎたところは見積もりが甘かったようにも感じる。ただ、それを差し引いても十分強くはあった。
テツノドクガ(妖)@ブーストエナジー
クォークチャージ
159(28)-x-106(208)-169(72)-131(4)-170(196↑)
ほのおのまい エナジーボール
マジカルシャイン アシッドボム
選出率9割。セグレイブの削りを活かし、スイープしつつ、自身の対面性能を上げて、荒らす役割。エナジードクガはC↑でニトチャ採用が一般的であったが、ニトチャという技の威力が弱く、同じ積み技としてのほのまいと比べ刈り取れる範囲が全然違うこと、初速が早いことで、カミやツツミなど高速のポケモンも削れていれば起点にできること、ニトチャの技枠を削減できることなどの理由でS↑としていた。振り返っても明らかにこの型の方が強かったように思う。
この型の課題としてはCの実数値が伸ばしづらいことは挙げられるが、先制技が多く、耐久振りもしたい環境だったため、あまり窮屈さは感じなかった。(hpが3割のカバルドンにほのまいを耐えられた時はすごい顔になったが)
テラスタルは一致技が採用しやすいことと、セグレイブ意識で、フェアリーテラスにしていた。次点で強い草テラスは、序盤に多すぎたためケアされやすいことと、フェアリーに比べ、礫や不意打ちなどのダメージが痛い。
フェアリーテラスがセグレイブ意識というのは、ドクガは草、炎、水などのテラスが一般的で、セグレイブドクガ対面はわかり手であれば、B振りドクガにも通るきょけん礫が安定択となるためである。(もっともこの想定が通用するのは3桁以上の上位帯のみではあったが、、、)
メインウェポン兼積み技のほのまいと、テラス一致でドラゴンかくとう打点のマジシャは確定枠。アシボはラッキー、キョジオーンや天然組、特殊方面で積んでくるクエスやウルガモスなどに刺さる。この構築はできるだけ交代をしたくないため、幅広い範囲を対応する必要があるため次点で重要であった。
エナボは、カバルドンやツツミ、地面や水テラスの相手に撃つが、ヘドロウェーブやミラー意識のサイコキネシスでも良いとは思う。
ドドゲザン(悪)@くろいメガネ
そうだいしょう
205(236)-207(252↑)-141(4)-x-106(4)-72(12)
ドゲザン ふいうち
みがわり ハサミギロチン
選出率9割。この構築で1番強かったポケモン。大体1体か2体がやられた状況で出すため、総大将が常に発動している状態であった。S1の頃からS振りドドゲザンに違和感を感じていたが、今期はマリルリ、ラウドボーン、アーマーガアなどが減り、全体のSラインが上がったため、しっかりHAで使い、Sに振らない分の対面性能の差を活かせたように感じる。
総大将未発動テラスなしでも、くろいメガネふいうちで無振りハバタクカミを確定一発、総大将2体発動のくろいメガネ悪テラスドゲザンは無振りのガブリアスやセグレイブを乱数一発、HB特化キョジオーンを乱数2発の火力が出る。
みがわりは、キョジオーン意識で最初に入れたが、ヘイラッシャなどのあくびにも強く、また、テツノドクガに撃たれるゴースト、ドラゴン、エスパー(テラス後ではどく、はがね)のタイプの、ドドゲザンへは半減や無効の技でこだわった相手と対面する際に押せるのがとても強く、また、何よりほとんどケアされなかった。
ハサミギロチンに関しては、せっかく火力のある型なんだから剣舞にしろや運ゲーすんな!!!と怒る人もいるかもしれないが、残念ながら身代わり入りのこの構成ではギロチンは剣舞の上位互換という結論となった。
理由を列挙すると、、、
①前述の、半減技や無効技でこだわった相手と対面した時は、みがわりという撃つ技が既にあること
②フェアリーテラスの硬いポケモン(イルカマン、キョジオーン等)や、ボディブレス持ちのアーマーガアなどと対峙したとき、剣舞では遂行速度が遅く、間に合わないこと
③ブラッキーやロトム等のイカサマのダメージが増えないこと
④フェアテラのゴツメカイリューなどに対し、触る回数を減らせること
⑤アンコール、かなしばりなどの搦手や天然組に強いこと
⑥剣舞の方が有効となり得る、鬼火を撃たれる場面が今環境ではあまり発生しなかったこと
などである。完全に論破してしまった、、、すまん、、、
ちなみにアイへに関しては
半減一致テラスくろいメガネドゲザンの威力が
85×1.5×1.333...×1.2×0.5=102
等倍一致アイへの威力が
80×1.5=120
とあまり遜色なく、またフェアリーで環境に多いハバタクカミやミミッキュに対しては悪技も通り、欲しい場面は耐久の高いフェアリーテラスポケモンとの対面に限られるため、不採用とした。
以下はサッと流していく。
ウォッシュロトム(毒)@オボンのみ
ふゆう
157(252)-x-174(244↑)-126(4)-128(4)-107(4)
ハイドロポンプ ボルトチェンジ
おにび イカサマ
最初に述べたが、ハッサムやイルカマン、アーマーガア等意識で採用。しかし、最終日にはこれらはかなり数を減らしていたためほぼ選出しなかった。ロトムはご存じの通り、あまり数値の高いポケモンではなく、積極的に選出したいポケモンではないので、これは好都合であった。
ハバタクカミ(妖)@こだわりメガネ
こだいかっせい
131(4)-x-88(100)-185(236)-156(4)-193(164↑)
ムーンフォース シャドーボール
選出率10%。一貫を切れるタイプが多いことと、やはりパワーが高く、相手が勝手に意識してくれることを期待し、雑に投入。しかし、Bに振ってもどこからでも死ぬ耐久の脆さが好きになれず、また最終日は1番にメタられると予想し、ほとんど選出しなかった。
蓋を開けてみると、メタを上回る圧倒的パワーにより最終日も環境トップに居座り続けていたようである。「神とさせてください」とは本当だったのか、、、僕が君のポテンシャルを見抜ききれず活かせなかった、、、ごめんよ、、、
テツノカイナ(妖)@たべのこし
クォークチャージ
241(92)-161(4)-165(172↑)-x-118(236)-71(4)
ドレインパンチ かみなりパンチ
じゃれつく つるぎのまい
選出率25%。こいつ使いてぇ〜!と思ってパラドックス環境を触りはじめたこともあり、謎に最後までパーティに居座り続けたやつ。最初はチョッキを使っていたが、チョッキの使用率が高すぎるために読まれ、上位帯では通用せず、困っていたところで閃いた最強のテツノカイナ。
物理で殴られることが多いため、物理に厚くし、残飯と剣舞により、汎用性を失うことなくキョジオーンなどにも強く出られる。初見殺し的な要素もあり、単体ではとても強く、最終日も一桁から二桁順位の強い人を一匹で破壊することもしばしばあった。
一方、地面弱点が共通することもあり、軸との噛み合いは微妙だった。来シーズンはこいつを活かすPTを考えたい。
まとめ
ご覧いただければわかる通り、軸の3体はかなり煮詰まっているが、補完の3体がまだまだ詰めが甘く、逆に言うと、補完をしっかりすれば一桁を全然狙うことの出来るようにできた構築のように感じた。シーズン終わってみて、HAのトリルのろいじゃれかげの珠ミミッキュなどは対面的なコンセプトとも鈍足のカイナドドゲとも噛み合っており、強そうと感じたのでちょっと触ってみたいと思う。
ここまで長文にお付き合いいただきありがとうございました!